コラム

震災の教訓 通電火災

鈴木 元一朗(グランドコンパス)
震災の教訓 通電火災イメージ画像

 あの日から、今年で25年を迎えました。震災を知らない世代が増えてきました。災害は悲しみだけではなく、これからどんなことに備えたらよいのかを教えてくれます。ところが時が経つと忘れてしまいます。時折思い出して、学んだことを生活に活かしているかをチェックしなくてはいけません。

 大きな揺れの最中ではなく、地震のあと日にちが経ってから火事が起きました。これは停電後に電気が復旧したことにより、転倒した暖房器具から引火、出火や断線など穂損したコードはら発火が原因です。阪神淡路大震災での建物火災の約6割がこの通電火災によるものだったそうです。

 ヒーターなど電気を使用する暖房器具のそばには燃えやすいものを置かない、安定感のある器具を選択する。使わない電化製品のコンセントは抜いておく。停電時にはブレーカーを落とす。安全を確認した後にブレーカーを操作する。

 有事の際のパニック時には冷静に判断や行動できないことが想定されます。ホームセンターには、大きな揺れの際にボールが落下してブレーカーを落とす商品が3,000円前後で販売されています。工事もいらずに取り付けられますので便利です。また分電盤自身が揺れを検知し、ブレーカーを落とす、加速度センサー感知式の商品があります。大切な我が家が火元にならないように、常日頃から備えておきましょう。

 寝室など寝る場所には火災を知らせる警報器の設置が義務付けられていますが、未設置や設置したままで動作確認できておらず電池切れになってしまっていませんか?各室の警報器が連動しいち早く火災を知らせる製品もあります。ひとたび火災になればいかに早く逃げるかです。火災事故での死亡の大きな要因は逃げ遅れによるもので、就寝時はそのリスクが高まります。

 建物の倒壊による圧死者は減少しています。阪神淡路大震災以降で建築基準法改正がされ耐震性能のある住宅が多くなってきたからです。家具の下敷きにならないように転倒防止金物などの設置を今一度確かめてみましょう。部屋の模様替えで外してしまったりしていませんか?

 災害は防ぐことはできませんが、備えておくことはできます。過去の災害を教訓とし、大切な家族、財産である住宅、住み慣れた街を守って行くためにリフォームできることいっぱいありますね。家族や地域で話し合うことが大事ですね。