コラム

空間を楽しむリフォーム

鈴木 元一朗(グランドコンパス)
空間を楽しむリフォームイメージ画像

 曖昧な空間が面白い。ソトのようでウチのような空間が楽しい。
 例えば玄関に畳ベンチを置くと、靴を脱ぎ履きするのにも便利であるが、回覧板を持ってきた隣人とお話をしたりすることもできる。ちょっとしたコミュニティーの空間の出来上がりです。家人が出入りする機能をもった空間が、違う機能を生むのであるから御白い。
 そう昔の縁側のようですね。縁は「フチ」「へり」つまり住宅の「端」である。ウチとソトとの境界線である縁が内部と外部をつなぐ装置になるのである。ウチの人がソトを眺めるための癒しの空間が、ソトの人々がウチに情報を持ってやってくるコミュニティー空間になる。今の分譲地のような区割りでは縁側から隣人がやってくることはできない。もしやってきたら不法住居侵入罪か。お月見の風情も今の住宅事情では実現が難しい。隣家の水周りの窓しか見えず、そこからの明かりで星も見えづらい。夜の街灯が明る過ぎる。車のライトや音も騒がしさを感じる。

 リビング内の端っこをタイル貼りの床にしたら愛犬、愛猫の日向ぼっこの場所になり、ソトを眺めるでしょう。時々やってくる鳥や、風、落ち葉との会話を楽しんでいるのかもしれない。それを後ろから眺めるのが至福のひと時になる。ソトの小さなお客様が来やすいように好みそうな樹木を植えたり、羽休めの台や巣箱を作ったりするのも良いでしょう。

 リビングにデッキをつけて壁や屋根をつけたテラスも半分ソトのような半分ウチのような空間で、ソファーをしつらえればガーデンリビング、テーブルとイスを置けばヌックのような朝食やティータイムを楽しむ空間に。出入りが出来れば隣人を招き入れることもできる。
 2階に主寝室がある方は南側の空間を思い切ってインナーバルコニーにしてみてはいかがでしょうか?床や壁を湿気に強い素材、磁気タイルや調質タイルにしてみたり、拭きやすいケイ酸カルシム板などにして、主寝室側との境に引き違い戸をつける、ウチのようでいてソトの空間なので窓を開け話して空気を取り入れることができるが、外部からは見えづらいので下着や布団を干したりする空間として活用できる。花粉症の方は室内干し場にして除湿機やサーキュレーターや扇風機を置けば乾きも早い。濡れている洗濯物に顔を舐められることもない。

 クッション性の高い床材にしてジムスペースでダイエットや健康増進に取り組むのも楽しい、器具などを出しっぱなしにもできる。わざわざお金をおかけてソトのスポーツジムに行くこともなく、ウチのジムで夫婦で楽しんでみてはいかがでしょうか?
 曖昧な空間を楽しむリフォームいかがだったでしょうか?