コラム

キッチンのリフォーム

鈴木 元一朗(グランドコンパス)
キッチンのリフォームイメージ画像

 お風呂やトイレなど肌が密着する空間に比べたら幾分か公共性があるものの、中古住宅購入時にリフォームしたいキッチン。

 昔と大きく異なる点は2つ。蛇口の使い勝手と収納方法である。

 水の吐水口は、レバーハンドルを上下左右に動かすことで水の量や温度を調節ができるシングルレバー水栓が一般的である。レバーを上げると水が出る方式とレバーを下げると水が出る方式の2つの操作があります。この操作方法の統一化が検討され1997年度にシングルレバー式水栓がJIS製品になることで、上げ吐水方式に決まりました。統一のきっかけは、阪神淡路大震災されています。下げと水方式では、物が落ちた時にレバーにあたり、水が出っぱなしになってしまう。マンションなどではそのため周囲や下の階が水浸しになる、受水槽に溜めていた水が少なくなり水不足に陥るなど、二次災害につながったこともあり、上げ吐水方式へ動いたとされています。人間工学的な観点では、「レバーを下げると水が下に落ちる」という感覚の方が自然で、操作性に優れていますが、海外製品のほとんどが「上げ式」を採用しており、国際的な整合が図れることからも上げ式が採用されたようです。家の中で上げ式、下げ式が混在すると厄介になりますので水洗金具は一気に交換されるのがお勧めです。

 次に収納方法ですが、引き違いから観音開き、そして引き出し式へと変わっています。これにより取り出し方が格段に楽にスムーズに行えます。引き出すためのスライドレールの進化か、キッチンスペースの拡大により引き出す空間が確保できたからか、もっと早く普及してもよかったのにとも思う。ところが引き出しの深さの半分も使えていないとかお悩みも聞く。

 開き戸の場合は正面から中身を見るので上下方向が見やすく、縦空間を利用するために平置きにして重ねていく収納方法になる。苦手なのは重ねて収納することで取り出しにくくなったり、深さを利用し前後に収納すると奥にしまったものが見えなくなり次第に存在を忘れがちになること。

 引き出しは上から見るので左右方向が見やすい。縦置き収納になり取り出しやすくなる。定位置を決めることがポイントで、とりあえず入れておこうとしたり、上手に収納しないと意外に収納量が確保できない。深さをうまく利用できないから上部空間がもったいないスペースになってしまうからだ。

 まずはキッチンメーカーのショールームに行って確かめましょう。デザインに目がとらわれがちになりますが、ぜひ収納方式を見ていただきたい。そのためにも現在のキッチンの全体写真や収納の中身の撮影をして持っていくことが望ましい。ショールームで想像しやすくするためである。またショールームでも相談しやすくなる。